不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
でも、流星って呼んではみたもののちょっぴりドキドキする。
だって、早川君を下の名前で呼ぶなんて自分でも信じられないし……。
ましてや、呼びつけなんて!!
「あたし……本当に流星って呼んでいいの?」
「俺がいいって言ってんだからいいに決まってんだろ」
「だけど、なんか……――」
「しつこい」
流星は顔色一つ変えずにそう言い放つ。
ねぇ、流星。
そんなこと言われると、あたし、いらない期待をしちゃいそうだよ。
昨日まで流星と何の関わりあいもなかったあたしが、今は普通に流星と喋っていて。
「早川君」から「流星」っていう呼び方に変わって。
流星が女の子と喋ったり仲良くしたりしているところを、あたしは一度も見たことがなかったから。
だから、あたしだけが流星の特別なのかもって……期待しちゃうよ?