あなたとなら
しばらくして、空も夕焼けで
オレンジ色に染まっていた。
「そろそろ帰ろ?」
そう切り出した。
「ん…
そうだな…」
和哉もなにかを考えてた
みたい。
「あたしでよかったら、なんでも
話きくからさっ」
和哉のことが心配になり、
気付いたらつぶやいていた。
「娘に話聞いてもらうのか。
ま、ありがと。」
和哉は冗談交じりに、
笑いながら言った。
この時はまだ、
和哉があんなに悩んでたのを
知らなかったんだ。
こんなに悩んでたなんて。