極上ブラザーズ!!(仮)
「カードキーは持ってないんですか?」
「…あ」
遼さんの言葉で私は重大なことを思い出した。
そうだ、あの時翔くんに驚いちゃって、カードキーを図書館の中に落としたままだった……。
「ごめんなさい。持ってくるの、忘れちゃって」
私は咄嗟に嘘をついた。
「……そうですか。じゃあ僕が持ってますから、それで開けましょう」
「あ、ありがとうございます」
少し不思議そうな顔を浮かべた遼さんにチクリと胸が痛くなる。
――変なところで嘘ついちゃって……私ってばバカみたい。
でも、話の流れで絶対翔くんのことを話してしまうのが怖かった。
そしてそれを見て傷ついてるって遼さんに思われたくなかった。
どこまで私は卑怯で臆病者なんだろう。