【完】TEARS−ティアーズ−
まさか郁君があんなにアッサリOKくれるなんて思ってなかった。
昨日勝手に“彼氏”だなんて言っちゃったから、絶対怒ってると思ってたのに。
郁君、怒ってなかったし。
別にさ。
郁君に黙ったまま、高峰さんには彼氏がいるって事にだってしておけたとは思う。
高峰さんだって、昨日チラッと会っただけで顔なんて覚えてないだろうし。
詳しく調べたりだってしないと思うし。
そうなんだけど、なんとなくそういうのって悪い気がしちゃって。
だからOKをもらえたのは、よかった。