【原作】妖精なアイツ
そこには白くて大きな家が建っており、
あきらかに私の家の100倍はある!!



「お前はリッチー○ッチか!」



まさか家の中にマクド○ルドがあるとか言わんよな…。
私は一人でブツブツ言っていると、妖精が私の肩を叩いた。



「じゃ、明日の六時にここで待ち合わせだね!」



妖精はニコリと笑って去って行った。



「……妖精はシロガネーゼやったんか…」



私はそう言い残し、
妖精の家を後にした。

家についた私は、
疲れのあまりリビングのソファーにダイブした。



「おい、女子高生。パンツ見えてんぞ」



と兄貴が写メを撮る。




「何撮ってんねん!!
いっぺん死んでこい!この賞味期限切れワカメ!!」



私が兄貴の顔を蹴飛ばすと、
ヤツは机のカドで頭を打った。



「あほか!!
新鮮でピチピチで食べ頃じゃ!!」



「何が食べ頃や!
そんなテカテカにワックスつけてたら口裂け女が逃げ出すで!!」



…逃げ出してええねんけどな。



「ふざけんな!
口裂け女が逃げ出すんはポマードじゃ!」



ポマードとは男性用の整髪剤らしい…。
今使われているのかどうかは知らないけど。



私は兄貴の携帯を取り上げ、写メを削除した。

そういえば、
あの時妖精は何を言おうとしたんやろ…



『…ねえ、
ミッキーは…』



『何でもない』



あの後、
すぐに帰ったし、妖精の家に驚いて忘れてたけど。



いつもの妖精と態度がちゃうかった。



とは言っても、
うちは妖精の事何も知らんし…



妖精が本当に何考えてるのかも全然分からへん。




妖精…

いや、ヒカルは
あの時どんな気持ちでおったんやろ…?
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