【原作】妖精なアイツ
第五章 夏休み

期末テスト

妖精が、
のり姉の事を好きだったなんて…



私はあれから一ヶ月間、
そんな事をずっと考えていた。



「おい、
そこの変態」



…変態?



「変態はお前やろ。
クソ兄貴。

何勝手に人の部屋入ってきとんねん」



兄貴はドアの隙間から顔を覗かせている。




「まだ入ってません~
空中はセーフです~」



そう言って足をプラプラさせる。



「…小学生か」



私はため息をついて
ドアを閉めようとした。



「ちょー待てって!
テストどやってん?」



ドアに顔を挟まれ、
顔が潰れても兄貴はまだ喋り続ける。



…テスト。
そんなのあったな。



全然記憶に無い。



「お兄様は天才やからな!!」



「百点なん?」



「おう!!


でも名前書くん忘れた!!」




………アホやん。
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