【原作】妖精なアイツ
のり姉とメールしたり、
兄貴と喋っていたらけっこうあっという間に東京に着いた。



荷物が重いので、兄貴に持たせた。



「重いねん!
お前持てやあ!」



兄貴はそう叫ぶ。



「兄貴モテんねやろ?」



「荷物を持てるのと女の子にモテるのはちゃうぞ!!」



兄貴は荷物を下に置いて仁王立ちになった。



「美-希!!」



声をする方を向くと、
そこにはのり姉が立っていた。



「のり姉――――!!」



私はのり姉に飛びついた。



「美希、
美人になったなあ。
前会った時はめっちゃちっちゃかったのに」



のり姉はそう言って微笑んだ。



「いややわあ、
のり姉には負けるし!」



私はまんざらでも無い顔をして笑った。



後ろで兄貴はぜえぜえ言いながら荷物を持って歩いていた。
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