【原作】妖精なアイツ
『昔から…そうだった。

かけっこや
テストの成績、

身長だって…


何ひとつ…
勝ててない』


夏合宿の、
妖精の言葉を思い出した。



私も…
そうだった。


昔からのり姉には勝てなかったんだ。



成績や、
顔立ち、
身長だって…


今のこの状況も、
勝ててはいない。





「なあ…
ヒカル?」



「…ん?」



「文化祭…頑張ろな。」



私は笑った。



妖精は染五郎さんに勝つために


私はのり姉に勝つために…




「…そうだね!」



妖精も笑った。



私達はそのまま、
教室に戻った。
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