春は来ないと、彼が言った。


「…………………すごい」



それ以外の言葉が見つからなかった。


ただ、ただ。

すごい。

ばかみたいに、何度も繰り返す。

だってそれ以上の褒め言葉が、見つからないから。


はっとして隣の恢に目をやると、こっちもまたすごかった。

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