俺様生徒の甘いくちづけ


「し、してないからっ!」


「ホントに素直じゃねぇなー」


「だって……」


「してるよ。オレだって……一緒」



そう言われて意識すると、胸にドクンドクン…と速く打つ五十嵐くんの心音が伝わってきた。


お互いの心音が合わさってうるさい。



「これって…同じ気持ちってことじゃね?」


「……え」


「美桜もオレにドキドキしてんだよな?」



ちがうって言いたいのに…ますます鼓動は高鳴るばかりで嘘がつけなくなる。



「前にも言ったけど、オレのモンになれよ?」


「なんで…あたしなの?それにあたしは…先生だよ」


「そんなのカンケーねぇよ。オレは美桜がいいんだ」



五十嵐くんの1つ1つの言葉が、あたしの心を動かす。



「美桜もオレのこと…気になってるよな」


< 97 / 104 >

この作品をシェア

pagetop