俺様生徒の甘いくちづけ
「し、してないからっ!」
「ホントに素直じゃねぇなー」
「だって……」
「してるよ。オレだって……一緒」
そう言われて意識すると、胸にドクンドクン…と速く打つ五十嵐くんの心音が伝わってきた。
お互いの心音が合わさってうるさい。
「これって…同じ気持ちってことじゃね?」
「……え」
「美桜もオレにドキドキしてんだよな?」
ちがうって言いたいのに…ますます鼓動は高鳴るばかりで嘘がつけなくなる。
「前にも言ったけど、オレのモンになれよ?」
「なんで…あたしなの?それにあたしは…先生だよ」
「そんなのカンケーねぇよ。オレは美桜がいいんだ」
五十嵐くんの1つ1つの言葉が、あたしの心を動かす。
「美桜もオレのこと…気になってるよな」