恋する魔女

苦悩の始まり

【SIDE:ブライアン】



その頃ブライアンは、仕事を終えダニエルの家にいた。



「おい、ブライアン。お前、飲み過ぎだ。」



ダニエルは、休まず酒を飲むブライアンから酒を取り上げる。



「今日ぐらい飲ませろ。」


「もう止めろ!これ以上飲んだらアル中になるぞ!!」



もともとブライアンは酒が強いわけじゃない。



弱いわけでもないが、今は限度を越えている。



このまま飲み続ければ、体が危険だ。



だが、そんなことは今のブライアンにわかるはずもない。



「アル中になった方がマシだ。」



手をダニエルが持つ酒に持っていく。



「あっ?」



ダニエルはそれをヒョイッとかわす。



すると、ブライアンはもう諦めたのか、顔を机に伏せてうなだれた。



ダニエルも大体の話をブライアンから聞いているので、ブライアンがどれほど辛いかは想像がついた。



「ブライアン・・・・・」



それでも、自分はブライアンに何も言ってやれない。


それが歯痒かった。




「頼む・・・酒をくれ。」


「もう無理だ。これ以上飲んだらジュリアを待っていられなくなるぞ!!」




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