恋する魔女

魔女と人間のカップル

【SIDE:ブライアン】


信じらんねぇこの女。



心の中で毒を吐く。



ズボンがびしょ濡れになったブライアンは、今にも爆発しそうな怒りを堪えた。




ほんの数分前───────


「おいおい、ブライアン。飲まないのか?」


「はあ、酒には弱くて・・・。」


「大丈夫だ。酔ってもちゃぁんとこの子たちが介抱してくれるさ。」


「介抱だけじゃすまなくなるだろう。アハハハ!!」



重役達は“確かにそうだ”と言いながら笑いだした。



飲むしかないか・・・。


場の雰囲気を悪くするわけにもいかないし、ちょっとずつ飲んでいくか。



「それじゃぁ、軽いやつ。」



と、ブライアンが頼むとボーイが急いで持ってきた。



それを受け取ると、ジュリエットは酒をグラスに注ごうとした時──




.・。*゚・.+。゚



「あっ!!?」


「うわ!!」



まるでビンが勝手に動いたように傾きが大きくなり、注ぐ場所もグラスから大幅にずれ、ブライアンのスーツを濡らした。



「キャッ!!?ご、ごめんなさい。」


「あ〜ジュリエットやっちゃったねぇ。」


「大丈夫か、ブライアン?」



ブライアンは、あくまでも苦笑いをしているが、苛立ちのピークがそこまで来ていた。




信じらんねぇこの女。




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