Cold Phantom [後編]

四章第一話 幼心の訴え



先輩の引越しは、ある種の騒動と言っても過言ではなかった。

引越しを手伝ってくれたのはみーちゃん先輩を筆頭に湯川先輩に気姿月先輩、渡良瀬先輩にたけと、いつものメンバーと言って差し支えない仲の良いメンバーで集まった。

犬塚は病み上がりと言う事で安静にしてもらう事になった。

里村にも声をかけたが、里村も用事があるなどで来れなかった。

そうして俺と祥子先輩を混ぜた7人は個々の役割分担を決めて行動を開始した。

中でも一番重要な役割を担うのが渡良瀬先輩だった。

と言うのも、祥子先輩が泊まる場所が男の子一人だけの家だなんてとてもマリアさんら大人には言えないので、マリアさんには渡良瀬先輩の家に泊まると伝えたからだ。

マリアさんもまた渡良瀬先輩の家の事は知らないから丁度いい感じで話も纏まったらしい。

と言う事で渡良瀬先輩には家で留守番をしてもらう事になり、その他一行は祥子先輩の部屋の荷物運びをすることになった。

移動は勿論マリアさんの軽トラ。
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