時空の森と悪戯な風
暫くすると圭介が病室に入ってきた。
「どこか痛むのか?」
泣き顔のアタシを見て心配そうに言った。
「なぁ、弥生…この4週間、彼に会えたんだろ?いっぱい話せたか?いっぱい彼を感じれたか?」
圭介はアタシの涙の訳を知ってる…そう思った。
「お前は戻りたくなかったんだろ?アイツの側にいたかったんだろ?」
目に涙を浮かべながら近付いてきた。
「弥生…いいよ。逝かせてやるよ。それが弥生の望みなら…愛する人の望みなら…」
圭介の両手が、ゆっくりアタシの首元を押さえつけた。