うらばなし
ユ「いいからさっさと、姫様を下ろしてくださいっ」
シ「い、いや、こいつが上に乗ってて……姫君、さっさと降りろ」
姫「ええ。あまりシブリールさんと密着しては、ユーリがヤキモチ焼いちゃいますからね。よいしょ」
シ「さすがは姫君。よく分かっているじゃないか」
ユ「分かっていないっ」
シ「そういえば、今日は一人か、姫君。あの童顔とブサ男は?」
姫「今日は私一人ですよ」
シ「不用心な。仮にも一国の姫君だろう、お前は。まあ、お前に護衛など要らないか。魔術師百人いようが、お前の前では赤子同然。あまり出歩かない方がいい、“周りのためにも”」
姫「毒壺を持って出歩いているように見えますかねぇ。大丈夫ですよ、蓋はしていますから」