トキヲコエテ [短編]
ガタンと大きな音をたて止まった場所は







思ったよりも地上より遥か下だった







きっと非常用の機能が作動したのだろう







それは地上の凄まじさを物語る










私はエレベーターを降り







階段で地上を目指した










上へ行くにつれ







何かが焦げたような臭いが鼻をつく







その臭いとあがる息にクラクラと立ちくらみがしてきたとき







最後の扉が目の前に現れ







それを強く押し上げた










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