朱の蝶
「うん」

「今度、作ってよ」

「カレーの材料なら
 もう、あるよ
 
 出来上がりを待てるなら
 今から作ってあげようか?」

「マジ、待つ待つ
 楽しみにしてる」

閉まる、浴室のドア・・・

私は、大好きな貴方の為に
喜んで、腕を振るう。

カレーは、ちょっと
自信あんねんなぁ、私。

あれは、兄の家に
暮らすようになって
二日目の夜のこと・・・

テーブルの上、私の目の前に
置かれたお皿には、大盛りの
白ご飯の横に、ゴロゴロと
野菜が大きく乱切りにされた
カレーが盛られていた。
< 134 / 451 >

この作品をシェア

pagetop