朱の蝶
「二代目、アンタのその
 何や分からん魅力
 それは、魔性・・・
 兄を殺した男に抱かれて
 その若さで手に入れたん
 かいな、ええこっちゃ」

四柳は、目を開けたまま
この世を去った一新を上から
覗きこみ言う。

「イッシン、こんな重大な事も
 知らんとお前は死んだんか?
 
 お前が守ろうとしたもんは
 いったい何や?

 命かけた意味、あんの?」

しゃがみ込んだ四柳は、一新の
冷たい頬を叩きながら笑う。

その姿に腹を立てた祐は
拳を握り締める。

「お前、タスク
 いうたな?
 
 動かん方がええぞ
 動いたら、次は二代目が死ぬ

 チハヤの居らん、神前など
 屁みたいなもんやな
 
 お前(一新)や、女には到底
 無理やったちゅうことやな」
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