朱の蝶
辿り着いた場所は

お墓・・・

ユリの花束を手に、私は
お墓の前に飾る。

神前家・・・お墓

「お兄ちゃん、ごめんやで
 
 バカな妹やって思って
 諦めてな?」

ユリの花束は、この腕に
もうひとつ。

篠家・・・お墓

「イッシン

 三代目が、タスクやったら
 アンタも、あの世で
 心配せんでええやろ?
 
 ありがとう」

私は、脇腹の彫り物にそっと
触れた。

貴方を愛した私は、私の中に
これからもずっと生き続ける

手を振って、私は旅立つ。
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