踊れ その果てでⅡ<ケルベロスの牙>
「じゃあ、向こうにもリーダーがいるんだ」

「強硬派のリーダーは戸塚という男だよ」

 翼の言葉に真仁は、若干の薄笑いで応える。

「! 戸塚?」

 戒は、その名に眉を寄せた。

「君は知ってるんだったね」と真仁。

 モニタールームで、戸塚の画像を見せながら愚痴をこぼした事を思い出す。

「向こうにも向こうのハンターがいてね。良ければ手伝ってくれないかな」

 笑みを浮かべつつ、瞳を険しくして戒を見つめた。

 元特殊部隊にいた戒は、ハンタードッグとしても優秀だった。

 その彼が加われば、真仁たちはかなり優位に立てる。
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