踊れ その果てでⅡ<ケルベロスの牙>
<それもある。だがそれだけじゃない>

「何故だ」

<おまえには解らんよ>

「!?」

 スコープに捉えた水貴の口の端が吊り上がり、戒はゾクリとした。

「! 水貴!」

 背中を向けて遠ざかる男に叫んだが、虚しく通信は切られた。



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