君とわたしの物語。
本の整理が終わり、次は本棚に戻さなければいけない。
このときばかりはさすがに一人は大変だ。
背があまり大きくないわたしは、いちいち台にのぼらないと上のほうのスペースに届かない。
(…登り降りめんどくさい)
先程までこの仕事の素晴らしさを語っていたくせに、この言い草。
矛盾という言葉は彼女の頭にはないらしい。
大量の本を持ってヨロヨロと目的の本棚まで歩く。
あいにく3日ほど前に大量の本を一気に運べるカートが壊れてしまったため、最近は仕方なく自分の手で運んでいるのだ。
(つ、疲れる…)
さすが私立といわんばかりの図書室の広さ。
もはや図書館と言ってもいいほ
ど広い。
その広さで沢山の本を抱えてうろうろした上に、踏み台に本を持ちながら登るのは女の人にとつてはかなりキツいだろう。