君の笑顔に恋をした
初めての高校からの帰り。


道の途中に満開に咲く、桜の大木を見つけた。



優しい風が吹き、俺と俺の前にある桜の木を包み込む。


風によって桜の花びらが舞い立ち、木の周りがピンクに染まる。




…あぁ……とっても…


「きれい…」


……え?


聞こえたのは俺の声じゃなくて、優しく穏やかな女の子の声…。



「あなたもそう思いません?」


そう言って、女の子は美感溢れる華やかな笑顔を向けた。
< 4 / 41 >

この作品をシェア

pagetop