『蒼色の瞳の猫』
理由、それから猫
そして、その次の日。

『あー、俺、海美と学校違うからさー、
一緒通学できねーわ』

少し、残念そうに言う葵くん。
…ていうか、今、海美って言った?

『…なんで呼び捨てなの?』

素直に、思ったことを口にする。

『したかったから。ダメ?』


…そんな事を言われては、
ダメ、と言えるわけが…
まぁ、なくもないけど。

『ううん。そっちの方があたしも気がラク。』

そう言って、ニコッと笑った。
笑ったのは、一週間ぶりくらいだろうか。


『そ、そうか…んじゃ、海美!
久しぶりの学校、頑張れよ!』

『うん、頑張るよ!』

そう。葵のおかげ(?)もあって、
あたしはまた学校に戻ることにしたのだ。


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