spiral"alive"Ⅱ

止めたのは渚だった。


「どうしたの、渚?」


柚璃の質問に答えるように、渚は俺の方を見る。


渚…?



「海、何か隠してんだろ?」



「!?」一気に視線が俺に集まった。



「隠しても無駄だって分かってんだろ?別に俺は、前みたいに葵に見て貰っても構わないぜ?」


「渚!!」


何も言わない俺に対して、部屋に葵の声だけが響いた。



三年前


眠りの森の情報を隠していた俺に、愁は葵の能力で無理矢理聞き出した


葵だって、好きでやった訳じゃない



「…分かったよ。」


渚に隠し事出来ると思ったのが間違いだった



俺は意を決して口にした。



「岬が、反学園勢力に攫われた。」




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