幸せの見つけかた
「ねぇ… 良ちゃん…。」




「ん?」



声のトーンが急に変わり、不安そうな目で俺を見つめてる。





「お母さんのこと… 怒ってない?」





「あぁ… 大丈夫、怒ってないよ。 でも、来るか分からないしさ。」






香織は俺に内緒で、うちのオヤジに相談し、出て行った母親に連絡をとっていた。



そして、結婚式に来てくれと頼んだのだ。



だけど、はっきりした返事はもらえなかったらしい。




それを打ち明けられたのは、1週間前。



だけど俺は、その時も怒らなかった。



だって俺も、彼女のお母さんに相談して、香織のお父さんを探してたから。



でもお父さんは2年前に亡くなっていて、来てもらうことは出来なかったんだけど。






ホント俺たちって、考えることが似てるよ。









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