幸せの見つけかた
「まだ正式には決まってないです。上野さんを中心に、何人かでやってると思うんですけど。そして最後に、僕の意見を参考にするって。」




「そう…。 あなたがここに来て、みんな査定されてるんじゃないかって警戒してたけど。でも実際は、すごく助かってるの。本当に人手が足りないから。」




「それは、僕も感じました。」



実際にやってみて、仕事の量はハンパない。そしてギリギリの人数で、昼も夜も動いている。




「でもこんなに大変な仕事で、みなさん辞めたいと思った事ないんですかね? 面接の時も、ほとんどの人が辞めたくないって言ってたし。」



「そりゃ、あるんじゃない? だけど仕事って、どんな仕事でも大変な部分はあるし。佐藤くんだって今回のリストラの仕事、好きでやってるんじゃないでしょ?」




「…えっ?…」




彼女はちょっと笑って、コーヒーを1口飲んだ。




「面接の時は私もカーッとしてたから、あなた達にひどい事言っちゃったけど。会社の命令に従わざるをえない、やりきれなさとか… 分かってはいるの。 私も前の仕事で、経験したから。」



「前は、違う仕事だったんですか?」



「そう、普通のOL。でも色々あって、辞めちゃって…。資格取ってから、ここで働いてる。」






< 65 / 204 >

この作品をシェア

pagetop