1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
長いキス。やっと唇が離れると、あたしは息を整えながら目を開けた。
「お前は俺のもんだろ? 金を惜しむくらいなら一緒に暮らすなんて言わねぇよ」
「だって……あたしも何か聡ちゃんのために……」
「俺のために、そばにいろ。家事だけしてればいいって言ったのはそういう意味だよ。気づけよ、バカ」
聡ちゃんの言葉に涙が出る……
すごく、すごく、愛しい人……
「好き……」
「それだけ言ってればいい。余計なことは何も考えんな」
そしてまた顔が近づいてきて、あたしはソッと目を閉じた。
「きゃ」
いきなり助手席が後ろに倒れて、聡ちゃんはあたしの体の上にのってきた。
「……本当にやらしい格好だな」
「み、見ないでよ!」
胸元が開いてるうえに、ミニのヒラヒラで太ももまで見えている。手で隠すけど、あっさり聡ちゃんに頭の上に両手をひとくくりにされた。
「聡ちゃん!」
「キスだけで我慢してやるから受け入れろ」
「んっ……」
溶けちゃうくらいに熱いキスの音と交わる舌の感触にすっかり溺れて……
頭の中は聡ちゃんのことしか考えられなかった――……