かたっぽうの恋
トントン
「おーい、まーお?、結果どうだったんだ?どんな結果でもな、兄ちゃん、
―――驚かないから。」
(ススーッ )
ふすまを開けると、廊下で、心配そうな顔をした兄がいた。
そんな兄に、私は思いっきり抱きついた。
「うわっ!眞央!?、受かったのか翠川!」
「うん、うんうん!!受かってたよ、合格しましたって通知が来てたよー!!」
そして、無事に、敦子も美保も、
なんと田中くんも長谷部くんも、
そして、二宮くんも翠川第一高等学校に合格した事を知った。
本当に、神様は私に見方してくれてるんだ、そう思っていた。
もう、怖いものは何もないんだ、
そんな風に思って、
私は有頂天になっていた。
新学期が始まったら、
二宮くんに告白をしよう。
三年間、ずっと想っていた事を伝えよう。
そう決心していたのに、
神様は突然、
私を見捨てた。