たった一つのプレゼント
「どうして…お母さん……。
もうあたしを一人にしないで」
「…高校生がなに言ってるの」
「…………まだ高校生だよ」
「…………そう。」
母親は一度も笑顔を見せず
私の前から立ち去った。
涙も出ない。
何もない。
何も
考えたくない。
部屋のベッドの上で
またうずくまり
気持ちを落ち着かせようとした。
その時聴こえたのは
大好きで大切な
あなたの奏でる
ギターと歌声。
落ち着く
そう
私にはちゃんと
迅やかっちゃんがいる