魔道師と暗殺者

「高い。」


「550円」


「買った!」


 まさか、値上がりするとは・・・。


「まったく・・・若いうちからお金ですべてを解決しようとしては将来大変だぞ。」


 最初に金額提示したのはどっちだよ?


「以後気をつけます。」


「言葉は使いようだな・・・ほら。」


 ノートを渡す桜沢悠人。


「さすが、感謝します。悠人様。」


「金を払ってから言え。」


 チッ!・・・ごまかせないか。


「ハイハイ。」


 素直に財布から550円取りだし、悠人に渡すと由良は自分の席に戻った。


「ねぇ、由良。200円払うから、後で私にも見せてね。」


「はいよ。」


 って、俺のほうが負担額高いじゃないか?


 気がついたのは5分後。


 数学がいやなぐらい苦手な朝倉由良、17歳であった。


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