秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*

「こらまお」


「だってだってだってだって!」


「いいからこっち来い」


「…むう」


かなり不本意ながらも、かっくんに怒られたのでしかたなく席に座った。

一瞬横目に見えたかっくん……なんか目、光ってたような気がするのは気のせい?

ごごごごごって何か聞こえた気がするのは気のせい?

そして視線の先にユウキがいたような気がするのは…気のせい…?


『ユウキあんたさ、どうしていつもそうなわけ? 第一マヒロはなんにも悪くないじゃない。こーんな可愛いのに何が気に入らないの?』


…メイリー。

百歩譲って可愛いはいいとしても、それ関係ない。


『うるさいんだよ。こいつのその“可愛い”顔だってムカつくんだよ!!』


かっ……。


『顔のことまで言われる筋合いないんですけど!?』


メイリーと話していたユウキがドイツ語だったから、ついあたしもドイツ語で切り返してしまった。

キレてるんだか冷静なんだか、もはや分かんない。


『顔もムカつくし金持ちのボンボンだし日本人だし、お前最悪なんだよ』


『だからそれあたしのせいじゃないしっ。しかも日本人じゃないって何回言ったらわかんのよ!』


キレてるんだか冷静なんだか分からないのは…ユウキも同じなようだ。

相手がドイツ語で返せば、なぜかドイツ語で返す。

互い日本語のほうが楽だろうに、おばかだね。


『一緒だっつってんだろ。半分以上日本人じゃないか』


『あなただって半分日本人じゃない』


『ああそうだよ。だから俺は、自分自身に虫唾が走る! あんな女の血がこの体に流れてるかと思うと…!』


あんな女…?


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