らぶ★ちゅー


「もっと英語が勉強したい」


そう言ってニュージーランドへの留学を決意していた、あの頃の彼。


それさえも、なんだかついこの間のことのように感じる。


「うん、やっぱり来るのが早すぎたよね・・・」


あたしと千葉くんの家は歩いて10分程度の位置にあるのに、あたしはなぜか30分前に家をでた。


そして千葉くんがここにつく予定の時間より40分早く着いてしまった。


千葉くんの両親はちょうど外出中らしい。


車庫に車がない。


「・・・のどかだなぁ~」


深呼吸をして、おっきく手を広げて、遠くの山を見つめた。


真っ青な晴天の空と、桜色の山と、下のほうに緑の田んぼが見えた。


のんびりとしたこの空気。


物凄く時間がたつのが遅く感じる。


あたしは近くの木の下に座り、その気にもたれて時間がたつのを待っていた。


ああ・・・なんか眠たい。


今日は用意のために早く起きすぎた・・・。


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