君へ。
アタシはそのまま藤本サンにさよならを言って帰った。


藤本サンに話して良かった。



さすが年上のことはある。

藤本サンの彼女になる人は幸せやろーな。と思いながら新たな決意を胸に、空を見上げた。



























藤本Side









はぁ〜。




俺何やってんやろなー。



梅田サンに好きな奴がおるってのは結構前から気付いてた。



だから……何がなんでも手に入れたろうと思ったのに。



あの日、初めて会った時から。



一目惚れというか、なんか一瞬で分かったんだよ。


きっといい子だって。




なのに……何背中押しちゃってんの俺。



情けねーや。








「結構好きやったのになぁー」




俺はそう呟いて、空を見上げた。



もう辺りは真っ暗になり、満天の星空が広がっていた。
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