先生~あなたに届くまで~

しばらく沈黙が流れる。


私は考えた挙句

「友達としてよろしくお願いします。」

と昔の告白番組みたいな答え方を
してしまった。


その言葉に渡辺君はふふっと笑って

「はい。
 友達としてよろしくお願いします。」

そう言って手を出した。


それがおかしくって
私達は握手をしながら笑い合った。


渡辺君が作り出す雰囲気に
私は甘えていたのかもしれない。





――――――――――――

先生?

先生以外の人を好きになるなんて

今でも想像がつかないよ。


こんなに胸が苦しくなるのは
こんなに胸がときめくのは

先生だからなのに...。

どうしたら
他の人を好きになれますか?


―――――――――――



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