先生~あなたに届くまで~

「先生?
 どうして...謝るんですか?」

絞り出したような掠れた声で尋ねるけど
返事はない。

沈黙だけがそこにある。

私の頭は考えることをやめて
ただ目の前の先生を見つめていた。






「なんで抱きしめたりするの。」

長い沈黙の中
誰に問いかけるわけでもない。
気づけば言葉になっていた。


本当に訳がわからない。
夢だったと思った方が楽なくらいだ。



「悪い...軽率だった。」



聞きたくない言葉が聞こえる。

どれだけ傷付けば
どれだけ心をかき乱せば
この想いは気が済むのだろうか。

そしてこの人の言葉は
私をどれだけ惨めにするのだろう。

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