先生~あなたに届くまで~

「先生!!
 私、春菜と早絵を待たせてるので
 図書室に戻ります!!
 約束、絶対ですよ!!」

そう言って慌てて教室を出ていく私に

「おう。
 けど無理しすぎるなよ。
 2人にも頑張れっつっといて。」

と約束してくれた。



赤ペンを握ったまま図書室まで急ぐ。



もう隠すのはやめよう。
自分が納得いくまで先生を好きでいたい。


嬉しくて心臓がドクドクなる。


体中が先生を好きだと言っている。


自分の気持ちに素直になろう。

私は先生が好きだ。




――――――――――――――――

先生?

初めてした
約束を覚えてくれていますか?

あの頃から私は
先生と私を繋ぐものを
必死に作り続けている気がします。

わずかでもいい。
どうか先生と私を繋ぐものが
切れずにあることだけど願うよ。


――――――――――――――――

< 89 / 220 >

この作品をシェア

pagetop