デイズ~Dear my mind~
あれはいつだったか。
台所の前で、もう日常茶飯事になってきていたのではないかという言い合いをしていた2人。
怒鳴りあってるわけじゃなくて、お互いイライラしながら話してるだけ。
幼いながら、心配していたのかもしれない。
2人のこと。
うちと海以は、リビングのカーペットの上に座って。
何をすることもなく、2人の言い合いを聞いていた。
海以はともかく、うちは何かをする気になんてなれなかった。
胸がキリキリと痛んだ。
この日、うちはケンカをしている父さんと母さんの元に歩み寄った。
最初で最後だった。
怖かったけど。
やめてほしかった。
「・・・とぉさん・・・かぁさん・・・・・・」
震える声を絞り出す。
母さんと話してるときの口調とは打って変わって、穏やかな声で。
「ちょっとあっち行ってて?」
そんなことを、父さんに言われた。