桜の木の下で。

涙と嘘《雄也side》

俺は1人の生徒に泣かれた。
まだ、15歳の女の子なのに・・・。
「・・・東雲?」
「ご、ごめんなさい・・・」
東雲は涙声で俺に謝った。
俺が東雲のクラス担任になって4ヶ月が経とうとしていた。
「・・・」
俺は東雲を抱き締めた。
「・・・せんせ・・・?」
「泣いても良いぞ・・・。俺が居るから・・・」
俺は何をしているんだろう・・・。
一応、俺は教師で・・・東雲は生徒なんだけど・・・。
「・・・はい・・・」
そして、東雲は思いっきり泣き、部屋に戻って行った。
「・・・」
東雲のお姉さんに言われた。
『あの子は誰かに指摘されるのが一番、嫌いなんです。でも、それがさらに酷くなったのは・・・アイツのせいなんです』と―――。
そして、夜が明けた。


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