桜の木の下で。
次の日。
「東雲、いるか?」
俺は東雲達の部屋に行った。
「ん?仁菜なら、イガに呼び出されたよ?」
「・・・五十嵐に?」
「うん」

「・・・あ、東の――」
「俺、東雲が好きだ。付き合ってくれないか?」
俺のクラスの1番人気の五十嵐・・・何だっけ?
「・・・」
「もしかして、もう、好きな人居るとか?」
「ごめん、暫く考えさせて・・・。今は夏合宿で忙しいから・・・」
「・・・じゃぁ、明日のこの時間、返事聞かせて」
「・・・うん」
「・・・」
何で、断らないんだよ・・・。
・・・ん?
何で、俺・・・そんな事思ってるんだ?
「じゃぁね」
東雲はホテルの方に歩いて行った。
「・・・あはは。バカみてぇ・・・。俺は本気だと思ってんのかよ」
「・・・」
「・・・なぁ?修」
「だな」
俺はその言葉に怒りを覚えた。
「おい、五十嵐!!」
「あ、先生♪」
「東雲に謝れ!!」
「何で、東雲に謝らないといけないんだよ・・・」
「冗談で、アイツに告白するなんて・・・ふざけんなっ!!」
俺は五十嵐に殴りかかった。
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