桜の木の下で。
東雲は少し、困惑していた。
「・・・東雲」
「うん・・・」
東雲は俺の方に来た。
「・・・目瞑れ」
「うん・・・」
東雲はそう言うと、瞼を閉じた。
「・・・何があっても・・・開けるんじゃねぇーぞ?」
「うん・・・」
その言葉と同時に、俺は東雲を抱き締めた。
「せんせ・・・?」
「・・・お前さ・・・ホント、無理し過ぎ」
俺は東雲の頭をポンポンと叩いた。
「・・・」
やっぱ、俺は・・・東雲の事が――。
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