カエルの王子さま

『まぁ!神様の前で!?』
『そう。そして誓いの口づけをするんだ。』
『口づけを!?それなら大人の儀式なのね。私たちは出来ないの…』
すると、王子は小さな…しかしたくさんの勇気の入った手で姫の手を握って
『でも大きくなったらできるよ!僕は姫のことが好きだよ。姫は僕のこと好き?』
今でも青く澄んだ瞳を覚えてる。
あのとき私はこう答えたんだったわね。
「『私も王子が好きよ。』」
あの時の王子の嬉しそうな顔。
絶対忘れられないわ。
『それならけっこんしよう!
大きくなったら絶対に!
強くなって迎えにくるから
待ってて』
「『分かりました。王子様。』王子様。あなたはもうすぐくるのですね。私はもうすぐ結婚できる年になります。早くしてくれないと、別の方と結婚しなくてはならなくなってしまう…」

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