未来の子供たちへ
「僕」高校受験
「僕」は落胆していた。


ついさっき、担任の橋本先生に志望校であるI高校を頭っから否定されてしまったからである。


11月にサッカー部を引退するまで、受験勉強をなにもしていなかったせいで基礎的な知識もない彼に「お前は受験をなめている」といった罵声さえとんできたのだ。


外は雨。傘を忘れたからか、志望校のことかどうかはわからないが、廊下がいやに湿っぽく、閑散と感じる。


すっかり重くなってしまった足で歩いていると、サッカー部の顧問である西口先生と出会った。


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