桃色 -ももいろ ももいろ 恋の色-
入学式が終わって、あたしは教室に向かった。
少し、どきどきしてた。
どんな子がいるんだろう?
友達できるかな?
それもそうだけど、
斉藤 良哉と同じクラス
ってことが一番あたしの中で大きかった。
ガラガラ――
あたしは少し控えめにドアを開けて、中を見回した。
まだ、来てない。
あたしの席は・・・真ん中の列の後ろから2番目
アイツの席は・・・・・その隣?!
あたし、斉藤と隣の席だ!
トン
「じゃまなんだけど。」
??
誰っ?
振り返ると、キレイに整った斉藤の顔がドアップで・・・
「うわっ!!」
「あ、お前堺?ってか、うわってなんだよ。」
「いや、べ、別に。」
「ってか、そこ邪魔だっつの。通れねー。」
「あ、ご、ごめん!」
《 あ、お前堺? 》
覚えてくれてたんだ・・・
ちょとうれしいかも
斉藤の後に続いてあたしも席についた。