REAL HOPE Ⅱ
「楽しいか?」
「うん、」
一人離れた所で、桜の木の下に座っていた私の隣へとレツが腰を下ろす
ヒラヒラ舞う桜は遠くから見たら蝶にさえ見える
「これね、さっきツカサ達と取ったの」
私の手にはうすピンク色をした三枚の花びら
「あぁ、知ってる」
桜の花びらは願いを叶えてくれるという。
だったら私はこう願いたい、いつまでもレツやハルマやツカサが…世界中の皆が幸せでいられますように。
…………――そして私も
「また来年も、皆で来たいな」
「そうだな。」
花びらを掴む私の手を、レツがそっと握りしめた。
それは温かくて安心できる、
ずっと離したくない手。