僕の愛した生徒


「せ…先生?」




…先生!?



その声に

ぼやけていた僕の視界は次第に鮮明になっていく。





ここは教室?


夢…?




僕は眠ってしまっていたのか?






でも…



確かに僕の腕の中には…








「小野先生」



もう一度、先程の声。


今度ははっきりと聞こえる。





僕は一気に現実に引き戻されて

恐る恐る視線を自分の下に向けると、




腕の中で僕を見上げるのは…



ふっ、藤岡!?
< 9 / 207 >

この作品をシェア

pagetop