甘い恋には遠すぎて
『あっ、お見舞いは一人づつしかダメだから静かにな!』
俺は念押しした。
『わかってるって!』
一臣は、急ぎ足で病院内を進んでいく。
俺はその後ろをついていく。
2つ目の扉をノックして開ける。
大きな白いベッドの横に小さな小さな赤ちゃん用のベッド。
『あっ、一臣くん、来てくれたんだ?ありがとう!』
莉奈の腕の中には昨日、生まれたばかりの赤ん坊。
誰の子かって?
−俺の子だ!!!−
そうあの後しばらくしてから俺と莉奈は、本当に付き合いはじめたんた。
失恋には新しい恋が一番!と言いまくる莉奈に押されて、しぶしぶはじまった付き合いだが、莉奈がハタチを迎えると同時に入籍、そしてすぐに妊娠……。
で、今に至るワケで。