時の皇子と記憶の舞姫
* * *


「今すぐ…あたしたちがいた時代のアクアマリンに戻ることは出来ないの?」

「…無理。」

「どうしてよっ?あなた、タイムの使い手なんでしょ?」

「そうだけど。」

「じゃあ戻してよ!!」

「…無理だって。」

「なんで?」

「俺、今魔力ゼロだから。」

「はぁ?」

「俺一人の移動…なら基本的には問題ねぇんだよ。
だけどな…3人も移動させたんだぞ?
しかも不安定な未来へ。時空がちょっと変な中で。
普通に限界だから。俺の魔力がどんだけあったってな。」

「いつになったら戻れるの?」

「…とりあえず今日は無理。
明日になったら多少は回復するかもだけど。
3日くらいじゃねーかな。多分。」

「ちょっと!!っていうかそもそもなんであたしを…。」

「美羽が…飲み込まれたんだよ。」

「み…美羽…?」



いきなり…辛そうな表情へと変わる皇子様。



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