レンアイ 遊興




…こうなると正直どう断ればいいのかわからなくなる。


オレが眉を下げて、黙っていると、知美も眉を下げた。


「やっぱ…だめかぁ」


そう言って切なそうに空を見る。


「ごめんね」


「ううん」


そう言ってるがやっぱり切なそうな横顔に、なんだか申し訳なくなってくる。


「この前も誘おうとしたんだけど…」


「この前?」


「うん、空が谷崎さんをかばったあの時。私、下駄箱で話し掛けたんだよね」


あぁ。あの男を殴った時か。


つくしちゃんしか見えてなくて、声を一瞬かけられた記憶しかない。




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