レンアイ 遊興




一向に泣き止まない私に、三人は心配そうな目を向ける。


「…雪音の妹」


「はいっ」


不意にお兄ちゃんが口を開いた。


「なんか心当たりあるか?」


「えっと…劇の練習するって拓馬とどっか行って、戻って来たら…」


つくしじゃなくなってた。


と言う朱音。


確かにあれは私じゃなくなってた…。

今もだけどさ…。


「拓馬になにされた?」


お兄ちゃんに言われて、涙を拭って答える。


「…キスされた」




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